『届け熱い想い!』社長の手記

Vol.11 2021年 冬 -想定外との戦いの先には- 2021年1月
2021/01/07

新年、明けましておめでとうございます。

昨年末からの新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大を受け、首都圏では再び緊急事態宣言が検討される中で迎えることとなった2021年。菅首相が「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証として開催したい」と明言した東京オリンピックは、開催まであと7ヶ月ですが、戦いの結末はまだ見えていません。この挨拶で菅首相は東京オリンピックを、「東日本大震災の被災地が、見事に復興を成し遂げた姿を世界に向けて発信する場にしたい」とも語られました。東日本大震災から今年で10年が経過しようとしています。

 

お正月休みはステイホームを決め込み、レンタルビデオで数本の映画を鑑賞しました。その中の1本で昨年全国公開された『Fukushima50』はすごい映画でした。この映画は、2011年3月11日、東日本大震災による大津波で制御不能となり暴走を始めた福島第一原発で、内部に残り戦い続けた東電社員達をモデルにしたノンフィクションです。当時テレビの映像で目にした津波や原子炉建屋の爆発、原子炉への消防車による放水等がリアルに再現され、また当時の報道で概要が伝えられていた東電幹部や日本政府の混乱ぶりも描かれています。放置すれば東日本が壊滅するかもしれない想定外に立ち向かう作業員達の気概や行動は、フィクションを思わせる程スリリングな内容でした。

 

「夢のエネルギー」(安定供給が可能・環境に優しい・安い)とされ、国を挙げて推進してきた原子力発電ですが、この福島第一原発の事故により国民の信頼を著しく低下させ、国の政策方針は「その依存度を可能な限り低減させる」ことに方向転換されました。しかし原子力は、政府が掲げる経済の効率性や、環境適合(2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロ)等の目標達成には必要不可欠なエネルギーであり、現在は「安全性の確保を全てに優先し、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進める」とされています。我が島建コンサルタント鰍燗根原発において、世界で最も厳しい水準の規制基準に適合する安全対策に微力ではありますが携わっています。

 

人類は長い歴史の中で、あらゆる想定外と戦い勝ち抜いてきました。新型コロナウイルスとの戦いもその一つなのでしょう。この映画のクランクアップ記者会見で主役の佐藤浩市が語った言葉が胸を打ちましたので以下に記します。

「人間には、忘れなくては生きていけない事と、忘れてはならない事があります。この映画で描かれている真実は間違いなく後者です。災害はいつも深い爪痕を残します。我々人間ができることは、負の遺産をほんの少しの努力で、明日へそして未来へバトンとして渡すことではないでしょうか」。

『Fukushima50』必見です。今年もよろしくお願いします。

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